カテゴリ

タグ

アーカイブ

  1. HOME
  2. メディア
  3. お薬Labo
  4. リフィル処方せんって何?

リフィル処方せんって何?

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
目次

令和4年4月からリフィル処方せんの導入が正式に決定しました。
このリフィル処方せんという聞きなれないリフィルという単語の意味は、英語で補給や差し替え用品を意味する言葉です。身近な例では、ボールーペンの替え芯や、システム手帳の差し替え用紙などに、この言葉が使われているのを目にしたことがある方もいると思います。
このリフィル処方せんが導入されることによってどのように生活が変わっていくのかをまとめました。

リフィル処方せんとは?

令和4年4月から始まった制度で、今のところ3回までを限度に、定められた期間、繰り返し利用できる処方せんのことです。

医師が処方せんを発行する際に、患者さんの状態を診てリフィルが可能かどうか、また、何回、繰り返し利用が可能かを決定します。

ただし、新しく販売された医薬品(発売後1年以内のもの)、睡眠導入剤や向精神病薬、湿布薬などは、対象外となります。


なぜ、リフィル処方せんが始まったの?

医療保険制度の違いも大きいこともありますが、欧米では、リフィル処方せんは、過去からの歴史も長く、すでによく知られた制度となっています。

病院や診療所へ受診した際の待ち時間の長さは、患者さんにとっても負担となっているかと思います。症状が安定している場合は、リフィル処方せんを用いることで、通院にかかる時間や、医療費の負担が減ることが期待できます。

また、医療機関にとっても、より緊急度の高い患者さんの診察に時間をかけることも可能になります。

定期的同じ薬局で調剤を受けることにより、みなさんと薬局やそこで働いている薬剤師さんとの距離が近くなることにより、皆さんが薬のこと関して気軽に相談しやすい「かかりつけ薬局」・「かかりつけ薬剤師」を持つことに繋がります。


どんな人が対象になるの?

リフィル処方が可能な医薬品と、不可能な医薬品があるので、まずは、可能な医薬品を処方されている患者さんが対象となります。

また、症状が不安定だったり、毎月、検査が必要だったりする場合は、医師の診察を受けた上での処方が必要なため、対象とはなりにくいでしょう。

比較的、使い慣れた医薬品を処方してもらっている、症状が安定している、毎年、同じ時期に同じ薬を処方してもらっている(例えば、花粉症時期での受診)等の場合は、リフィル処方が適していると思われます。

 

リフィル処方せんを使うメリットとデメリットは?

基本的に、通院で病院や、診療所に支払うコストはかからないためその分は、負担が減ることになります。

また、診察を受けることなく、薬の調剤が可能なため、通院にかかる負担が減ることにもなります。

病院や診療所の近くの薬局で薬を受け取っていた場合は、家の近所の薬局で受け取ることで、利便性も上がることや何か困ったことが起こった際も、気軽に相談できる存在として大きなメリットとなるのではないでしょうか。

また、同じ薬局で薬を貰うことにより、どの医療機関に受診しても、薬の一元管理が可能となり、より服用に関する安全性が向上します。

しかし、医師の診察を受けることなく、薬を飲み続けることになるため、副作用が出ていても気づきにくい可能性も高くなります。そのため、薬を受け取る際に薬局で、体調に変化等があれば、相談する。もしくは、体調の変化を感じたり、不安に思うことがあれば、早めにかかかりつけの病院で受診することが不可欠となります。

 

リフィル処方せんの注意点は?

1枚の処方せんで、医師が指示した回数、繰り返しの利用が可能となるため、無くさずに保管しておく、調剤可能な期間に、薬を取りに行く、体調に変化があれば、受診するなど、気を付けておく必要があると思われます。

特に、調剤の可能な期間を過ぎてしまうと、薬をもらえなくなってしまい、再度、受診が必要になってしまうことになり余計なコストがかかってしまいます。

最近では、薬局のサービスとして電話だけでなく、メール、またLINEなどのSNSを用いた連絡方法もある場合がありますので、利用されている薬局に確認を行い、個人の生活スタイルに合った連絡方法があれば、利用されてはいかがでしょうか?

まとめ

まだまだリフィル処方せんについて、聞いたこともないといった方がほとんどではないでしょうか。

また、薬局でも、まだ、対応した経験がないということもあるかと思います。

リフィル処方せんに関しては、対象となる方も限定され、注意点も多くありますが、利便性の高い仕組みであり、少しずつ今後、増えていくのではないかと思われます。まず、普段ご利用されている医療機関でご相談していただければと思います。

関連キーワード