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調剤薬局の「外部委託」って?

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外部委託って?

薬局に処方箋をもっていくと、その場で調剤をしてもらい、お薬を持ち帰ることかと思います。

最近では、コロナ禍の影響もあり、オンライン服薬指導や、医薬品の配達を行うことで、実際には、薬局に行かずとも薬を調剤してもらえるようにもなりました。

さて、調剤薬局と呼ばれる場所で、薬剤師は、非常に多くの業務をこなしています。

患者さんが持参された処方箋の内容に不備が無いか、保険証は有効か、処方箋の期限が切れていないか、処方された薬の在庫が薬局内にあるか、そのクスリとほかのクスリの飲み合わせは問題ないか、などなどいろいろと確認した上で、患者さんにお薬をお渡ししています。

また、薬局内での作業は、薬剤師さんにしか認められていないことが多く、そのため、薬を受けとるまでの待ち時間が長く感じることも多いかと思います。

ただ、薬をもらうだけで、窓口での負担も増えるし、二度手間となるし、意味がないと思われた方ももいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、最近は、薬の種類も作用も多岐に渡り、薬の飲み合わせに関する注意も多くなっている現状です。飲み合わせや、食事との影響など、薬に関しての注意点は、ぜひ薬剤師さんにご相談いただくことをお勧めします。

そんな経緯もあり、薬剤師さんは、とても忙しくしていることがほとんどです。そして、あらゆる医療機関からの処方箋を受け入れるため薬局のクスリの在庫管理も大変なものとなります。そこで、より来店された皆さんと薬剤師さんとのクスリの相談などのコミュニケーションをとるための時間を確保するため、調剤を外部委託すれば良いのではないか?との議論が沸き上がりました。

まだまだ、法律を改正するなどの時間を要することになりますが、今後、一包化(飲むタイミングが同じ薬や1回に数種類の薬を飲む場合などに、それらをまとめて1つの袋に入ることを言います。)と呼ばれる薬の調剤に関しては、一部、外部委託が可能となる流れとなりそうです。


どんなことができる?

一包化が対象となる予定ですが、粉薬やシロップ、塗り薬や目薬、湿布等が処方箋に入っている場合は、対象とならないようです。つまり、一包化のみで完結できる処方箋が対象となりそうです。

外部委託先の薬局に、一包化調剤を依頼することになるので、普段飲まれている薬の場合、処方箋を薬局に持参もしくは、FAXや画像で送り、調剤が完了した後に、薬局もしくは自宅で受け取る形となるかと思います。そのため、例えば急な風邪や、腹痛などで受診した場合は、おそらく外部委託の対象とはならないと思われます。(すぐに薬を飲んでほしい環境と予想されるため)


薬局の利用者にとってのメリットは?

毎月1回や、3か月に1回など、定期的に同じ薬を飲んでいて、一包化で調剤を頼んでいる場合は、外部委託にすることで、薬局の薬剤師さんは、作業の時間から解放され、薬局の利用者の皆さんは、待ち時間から解放されると予測されます。(服薬指導を受けておけば、薬は、配達で自宅に届けてもらうで受け取ることも可能となります。)

一般的に、一包化の作業は、間違えて薬が入っていないか、きちんと処方された薬が入っているか等、薬局内での確認作業にとても時間を取られます。最近では、機械化が進んでおり、ある程度、機械に任せることもできますが、すべての確認作業を機械に任すわけにはいきません。また、薬局によって、一包化や調剤の機械化に差があると、薬局を利用する皆さんへのサービスの差としても現れる可能性もあります。(わかりやすい印字や、間違えにくい工夫など)


薬局は、どんなところに変わっていくの?

医療においても、今後は、DXの流れが来ると予測され、その流れをスムースにしていくことで、薬局の利用者の皆さんにとっても受けられるサービスの幅が広がるものと思われます。

そんな中、薬局へただ、薬をもらうだけに行くだけではなく、普段からかかりつけの薬局を持つことで、有事の際にはすぐに相談できる、入院する際にも、服用しているお薬の連携が病院と取れる、気になる症状があれば、どの診療科へ受診すればよいかが分かるなど、皆さんにとってのメリットも多くなるのではないでしょうか。

処方された薬だけでなく、市販されている薬やサプリ、健康食品や衛生用品、また、食事や栄養に関する相談も薬局では可能です。

コンビニよりも多くあると言われる薬局、自分にあったかかりつけの薬局を見つけてみるのもよいのではないでしょうか?

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